梅雨や台風の時期に増える「頭痛」の原因と対策|気象病・天気痛に悩まされないために|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

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梅雨や台風の時期に増える「頭痛」の原因と対策|気象病・天気痛に悩まされないために

梅雨や台風の時期に増える「頭痛」の原因と対策|気象病・天気痛に悩まされないために|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

2026年6月29日



「雨が降りそうになると頭が重くなる」
「梅雨の時期は毎日すっきりしない」
「台風が近づくと、ズキズキとした激しい頭痛やめまいに襲われる」
このような不調を感じたことはありませんか?
これらは決して気のせいでも、怠けているわけでもありません。近年、気圧や温度、湿度などの気象の変化によって引き起こされる体調不良は「気象病」「天気痛」として医学的にも注目されるようになっています。
特に日本の梅雨(6月〜7月)や台風シーズン(8月〜10月)は、1年の中で最も気圧の変動が激しく、頭痛を訴えて来院される患者様が急増する時期です。
この記事では、梅雨や台風の時期に頭痛が起こるメカニズムから、その種類、医療機関での治療法、そして今日からできるセルフケアまでを詳しく解説します。毎年この季節が憂鬱になるという方は、ぜひ参考にしてください。
1. なぜ梅雨や台風の時期に頭痛が起きるのか?(メカニズム)
天気が崩れるときに頭痛が起きる最大の原因は、「気圧の低下」「自律神経の乱れ」です。私たちの体は、周囲の空気の圧力(気圧)に常に影響を受けています。
① 内耳(耳の奥)のセンサーが気圧の低下をキャッチ
耳の奥には「内耳(ないじ)」という器官があり、ここに気圧の変化を感知するセンサーがあるとされています。
梅雨の低気圧や、台風という巨大な低気圧が近づくと、内耳のセンサーが急激な気圧の低下を敏感に察知します。特に気象病になりやすい方は、このセンサーが通常よりも敏感である傾向があります。
② 自律神経のパニック
内耳が気圧の急激な変化を察知すると、その情報は脳へと伝わります。しかし、変化が急激すぎたり大きすぎたりすると、脳がストレスを感じ、体をコントロールしている「自律神経」が混乱(パニック)を起こしてしまいます。
自律神経には、体を興奮・緊張モードにする「交感神経」と、リラックスモードにする「副交感神経」の2つがあります。この2つのバランスが崩れることで、血管の拡張や収縮が過剰になり、頭痛をはじめとする様々な不調が引き起こされるのです。
③ 湿度と温度の寒暖差も影響
梅雨の時期特有の「ジメジメとした高湿度」や、エアコンの効いた室内と蒸し暑い屋外との「激しい寒暖差」も、自律神経に大きな負担をかけ、頭痛を悪化させる要因になります。
2. 気象の変化で悪化する「2つの頭痛」
ひと口に「雨の日の頭痛」と言っても、実は大きく分けて2つのタイプがあります。ご自身の頭痛がどちらに当てはまるかチェックしてみましょう。
頭痛のタイプ
主な症状の特徴
気圧との関係
片頭痛(へんづつう)
・頭の片側(両側のこともある)がズキズキ、心臓の拍動に合わせて痛む

・動くと痛みが悪化する

・吐き気や嘔吐を伴うことがある

・光や音、においに敏感になる
気圧が下がる途中の段階や、低気圧が通過した後の急激な変化で起こりやすい。血管が拡張することで周囲の神経を刺激する。
緊張型頭痛(きんちょうがたづつう)
・頭全体がギューッと締め付けられるように痛む

・首や肩のこり、目の奥の痛みを伴うことが多い

・動いても悪化はしないが、だらだらと痛みが続く
低気圧や高湿度のストレスにより自律神経が乱れ、筋肉が緊張して血流が悪くなることで起こりやすい。
【注意】
実際には、この2つの頭痛が混ざり合って起こる「混合型頭痛」の方も少なくありません。どちらのタイプかによって対処法が異なるため、正しく見極めることが大切です。
3. 今日からできる!梅雨・台風に負けない頭痛セルフケア
気圧の変動そのものを止めることはできませんが、「内耳の血流を良くすること」「自律神経を整えること」で、頭痛の予防や症状の軽減は十分に可能です。
① 「耳マッサージ」で内耳の血流をアップ
気圧センサーがある内耳の血流が滞ると、センサーが過敏になりやすくなります。頭痛が来そうだな、と感じたときや、朝起きたときに行うと効果的です。
耳の上部をつまみ、上へ5秒引っ張る
耳の真ん中をつまみ、横へ5秒引っ張る
耳たぶをつまみ、下へ5秒引っ張る
耳をつまんだまま、後ろ方向へぐるぐると5回まわす
耳を包み込むようにして、手のひらで後ろへ5回まわす
※痛みのない、気持ちいいと感じる強さで行ってください。すでに激しい片頭痛が起きているときは、逆効果になることがあるので控えてください。
② 「頭痛予測アプリ」で心と体の準備をする
最近では、気圧の変化を予測して「頭痛警戒アラート」を出してくれるスマートフォンアプリ(「頭痛ーる」など)があります。
「明日は気圧が急激に下がるから、無理なスケジュールは入れないでおこう」「薬を早めに準備しておこう」と心構えができるだけでも、自律神経のパニックを和らげることができます。
③ 朝の習慣で自律神経にスイッチを入れる
自律神経のメリハリをつけることが、天気痛に強い体を作ります。
起きたらまずカーテンを開けて太陽の光を浴びる(交感神経のスイッチオン)
朝コップ1杯のお水を飲む(胃腸を刺激し、自律神経を整える)
朝食をしっかり食べる(体温を上げ、リズムを作る)
④ 質の良い睡眠と適度な入浴
寝不足や疲労は自律神経を最も乱す要因です。
梅雨の時期は、シャワーだけで済ませず、38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分ほど浸かるのがおすすめです。副交感神経が優位になり、心身の緊張がほぐれて深い睡眠につながります。湯船に浸かることで、体に溜まった余分な水分(むくみ)の排出も促されます。
⑤ 規則正しい食生活と「水はけ」を良くする食材
東洋医学(漢方)の視点では、梅雨の頭痛は体内に余分な水分が溜まる「水滞(すいたい)」が原因と考えます。
水分を排出を促す食材: カリウムを多く含む食材(きゅうり、スイカ、バナナなど)、小豆、ハトムギ茶
体を温め血流を良くする食材: 生姜、ネギ、ニンニク、大葉
ビタミンB群: 自律神経の働きを助ける(豚肉、うなぎ、玄米など)
4. 頭痛が起きてしまったときの応急処置
万が一、頭痛が始まってしまった場合は、頭痛のタイプ(片頭痛か緊張型頭痛か)に合わせて正しく対処しましょう。間違った対処をすると、かえって痛みが悪化することがあります。

【片頭痛(ズキズキ痛む)の場合】
冷やす: 痛む部分や、痛む側のこめかみ、首の後ろ(太い血管がある場所)を冷やしたタオルや保冷剤で冷やします。血管が収縮し、痛みが和らぎます。
静かな暗い場所で休む: 光や音の刺激を避けるため、カーテンを閉めた静かな部屋で横になりましょう。
温めるのはNG、入浴やマッサージも控える: 血管をさらに拡張させてしまうため、痛みが悪化します。

【緊張型頭痛(ギューッと痛む)の場合】
温める: 首や肩のまわりをホットパックや蒸しタオルで温めます。血流が良くなり、筋肉の緊張がほぐれます。
ストレッチをする: 首をゆっくり回したり、肩を上下に動かす軽いストレッチが有効です。
冷やすのはNG: 筋肉がさらに硬くなり、痛みが強くなることがあります。
5. クリニックで行う「気象病・頭痛」の治療
セルフケアをしていても日常生活に支障が出るような頭痛が続く場合は、我慢せずに医療機関を受診してください。当院では、患者様一人ひとりの頭痛のタイプやライフスタイルに合わせた治療を行っています。
① 適切な鎮痛薬・特異的治療薬の処方
市販の痛み止め(解熱鎮痛薬)を頻繁に飲んでいると、逆に脳が痛みに敏感になり、「薬剤乱用頭痛」という別の頭痛を引き起こす原因になります。
当院では、片頭痛の発作をピンポイントで抑える「トリプタン製剤」や、最新の「CGRP関連製剤(注射薬や内服薬)」、緊張型頭痛を和らげる筋肉弛緩薬などを、適切なタイミングと処方量でご提案します。
② 漢方薬による体質改善
「低気圧が来ると分かっているのに、事前の予防薬がない」とお悩みの方に非常に有効なのが漢方薬です。特に梅雨や台風の時期の頭痛には、体内の水分バランスを整える漢方薬がよく用いられます。
五苓散(ごれいさん): 体内の余分な「水(すい)」を排出し、むくみや低気圧による頭痛・めまいを改善する代表的な漢方薬です。気圧が下がる前に飲むことで予防効果も期待できます。
半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう): 胃腸が弱く、冷え性で、頭痛に伴い強いめまいや吐き気がある方に適しています。
葛根湯(かっこんとう): 首や肩のこりが強く、そこから頭痛(緊張型頭痛)が起きている段階でよく用いられます。
③ 自律神経を整えるアプローチ
必要に応じて、自律神経のバランスを整えるためのお薬の調整や、睡眠の質を高めるためのアドバイス、生活習慣の指導を行います。
6. まとめ:梅雨や台風の季節を快適に乗り切るために
梅雨や台風の時期の頭痛は、「天気のせいだから仕方がない」と諦めてしまいがちです。しかし、原因を知り、適切なセルフケアを行い、必要に応じて医療機関のサポートを受けることで、その苦痛は大幅に軽減することができます。
当院では、患者様のお悩みにじっくりと耳を傾け、検査を通じて重大な病気が隠れていないか(二次性頭痛の除外)を確認した上で、最適な治療法をご提案いたします。
「たかが雨の日の頭痛」と我慢せず、どうぞお気軽に当院へご相談ください。憂鬱な季節を少しでも笑顔で、快適に過ごせるよう、一緒に痛みをコントロールしていきましょう。

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