片頭痛治療の新時代 ― CGRP関連薬と新しい内服薬について|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

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片頭痛治療の新時代 ― CGRP関連薬と新しい内服薬について

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2026年3月26日

片頭痛は、日常生活に大きな支障をきたす慢性的な疾患であり、仕事や家事、学業への影響も少なくありません。これまでの治療は、発作時に鎮痛薬やトリプタン製剤を使用する対症療法、あるいは抗てんかん薬やβ遮断薬などを用いた予防療法が中心でした。しかし、「効果が不十分」「副作用がつらい」といった理由で、十分なコントロールが得られない患者さんも多くいらっしゃいました。

こうした中、近年登場したのがCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)を標的とした治療薬です。CGRPは片頭痛発作時に増加し、血管拡張や炎症を引き起こすことで痛みの発生に関与すると考えられています。この働きを抑えることで、片頭痛そのものを予防・軽減するのがCGRP関連薬です。

現在、日本では注射薬として、ガルカネズマブ(エムガルティ)、フレマネズマブ(アジョビ)、エレヌマブ(アイモビーグ)などが使用可能です。これらは月1回(または3か月に1回)の皮下注射で投与され、片頭痛の発作回数を減らす予防効果が期待できます。従来の予防薬に比べ、副作用が比較的少なく、使いやすい点も特徴です。

さらに最近では、注射ではなく内服で使用できるCGRP関連薬も登場しました。その一つが、ナルティークです。ナルティークは「CGRP受容体拮抗薬(いわゆる“ゲパント系”)」に分類され、片頭痛発作時の治療としても、予防薬としても使用できる点が大きな特徴です。

従来のトリプタン製剤は血管収縮作用を有するため、心血管疾患のある方などでは使用に制限がありました。一方、ナルティークは血管収縮作用を持たないため、これまでトリプタンが使いにくかった患者さんにも新たな選択肢となります。また、眠気などの副作用も比較的少ないとされています。

ただし、CGRP関連薬にも注意点はあります。すべての患者さんに同様の効果が得られるわけではなく、効果には個人差があります。また、薬価が高いことから、治療継続には費用面の検討も重要です。ナルティークについても、服用方法や適応について医師の判断のもとで適切に使用する必要があります。

一般的には、「月に4日以上の片頭痛がある」「日常生活への影響が大きい」「従来の治療で十分な効果が得られない」といった場合に、これらの新しい治療が検討されます。

片頭痛は「体質だから仕方ない」と我慢されがちですが、治療は確実に進歩しています。患者さん一人ひとりに合った治療を選択することで、生活の質(QOL)の改善が期待できます。頭痛でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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