脳ドックで見つかった「脳動脈瘤」をどう向き合うか?―くも膜下出血を防ぎ、健やかな毎日を守るために―|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

〒190-0033東京都立川市一番町4丁目17-7

脳神経・外来診療 042-506-8621

訪問診療 042-506-8622

WEB予約
下層メインビジュアル

脳ドックで見つかった「脳動脈瘤」をどう向き合うか?―くも膜下出血を防ぎ、健やかな毎日を守るために―

脳ドックで見つかった「脳動脈瘤」をどう向き合うか?―くも膜下出血を防ぎ、健やかな毎日を守るために―|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

2026年3月07日


立川市の皆さま、こんにちは。ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川 院長の星野です。
近年、健康意識の高まりや脳ドックの普及により、症状がない段階で「未破裂脳動脈瘤(みはれつのうどうみゃくりゅう)」が見つかる方が増えています。「頭の中に爆弾を抱えているようなものだ」とショックを受け、強い不安を感じる方も少なくありません。
しかし、正しく理解し、適切な管理を行えば、過度に恐れる必要はありません。今回のコラムでは、脳神経外科の専門的視点から、脳動脈瘤の正体とその対処法について詳しく解説します。

1. 脳動脈瘤とはどのような状態か?
脳動脈瘤とは、脳の血管(動脈)の一部が、コブのようにぷっくりと膨らんだ状態を指します。
脳の血管は、非常に細い枝に分かれる「分岐部」が多く、そこには常に血流による物理的なストレスがかかっています。長年の血流の負荷によって血管の壁が薄くなり、外側へ突き出すことでコブが形成されます。
なぜ「未破裂」のうちに見つけるのが重要なのか?
コブがあるだけでは、通常は痛みを伴いません。しかし、このコブが限界を迎えて破裂すると、脳を覆う膜の隙間に出血が広がる**「くも膜下出血」**を引き起こします。くも膜下出血は、発症者の約3分の1が命を落とし、残る3分の1の方にも後遺症が残ると言われる非常に重篤な疾患です。
だからこそ、破裂する前の「未破裂」の段階で見つけ出し、管理することが重要なのです。

2. あなたのリスクは? 脳動脈瘤ができやすい人の特徴
脳動脈瘤の発生には、体質(遺伝)と生活習慣の両方が深く関わっています。
高血圧: 血管の壁に常に高い圧力がかかるため、コブができやすく、また破れやすくなります。
喫煙: 血管の壁を脆くさせる最大の外的要因です。喫煙者は非喫煙者に比べ、数倍破裂リスクが高いというデータもあります。
家族歴: ご家族にくも膜下出血を経験された方がいる場合、体質的に血管の壁が弱い可能性があります。
過度の飲酒: 血圧の上昇を招き、血管への負担を増やします。
女性であること: 統計的に、閉経後の女性はホルモンバランスの変化により血管の弾力性が低下し、動脈瘤が見つかる頻度が高くなります。

3. 「見つかった=手術」ではありません ― 3つの選択肢
MRI検査などで脳動脈瘤が見つかった場合、当院では以下の3つの柱を中心に方針を決定します。
① 経過観察(慎重なモニタリング)
すべての動脈瘤がすぐに破裂するわけではありません。一般的に、サイズが5mm未満で、形が綺麗(球状)な場合は、半年〜1年ごとのMRI検査で経過を見ます。 「大きくならないか」「形が変わらないか」を確認し、変化がなければ通常の生活を続けていただけます。
② 生活習慣の徹底管理(内科的治療)
これが最も重要です。動脈瘤を大きくさせない、破裂させないために**「徹底した血圧管理」「禁煙」**を行います。 当院では、脳神経外科的な視点だけでなく、患者さまのライフスタイルに合わせた血圧コントロールの指導を行っています。
③ 根本的な予防手術(専門施設との連携)
以下のような場合は、破裂リスクが高いと判断し、予防的治療を検討します。
コブの大きさが5〜7mm以上
コブの形がいびつ(ブレブと呼ばれる小さな突起がある)
場所が破裂しやすい部位にある
若年の方で、将来的な破裂リスクを回避したい場合
手術が必要と判断される場合は、提携する高度医療機関(大学病院や専門センター)へ責任を持ってご紹介し、術後のアフターケアは再び当院でしっかりとサポートする体制を整えています。

4. 警告サインを見逃さないでください
未破裂脳動脈瘤があると言われている方、あるいはご家族にリスクがある方は、以下の症状が出た場合に「一刻を争う事態」であると認識してください。
突然の激しい頭痛: 「ハンマーで叩かれたような」と表現されるほど衝撃的な痛み。
目の異変: 片方のまぶたが急に下がってくる、物が二重に見える(動脈瘤が神経を圧迫しているサイン)。
吐き気と意識の低下: 激しい頭痛に伴う嘔吐。
これらの症状が出た場合は、迷わず救急車を呼んでください。

結びに:当院の役割について
「脳動脈瘤がある」と言われると、明日にも破裂するのではないかと夜も眠れないほど不安になる方もいらっしゃいます。しかし、医学的な根拠に基づいた適切な管理を行えば、多くの方はこれまで通りの生活を送ることができます。
ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川では、最新のMRI画像をもとに、専門医が分かりやすく現状を説明いたします。また、整形外科領域でのリハビリや運動習慣の改善を通じて、血管に優しい体づくりをトータルでサポートできるのが当院の強みです。
「以前の検査で小さなコブがあると言われたけれど、その後が心配」「家族に病歴があるので一度調べておきたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまの「これから」の安心のために、全力を尽くします。

TOP