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頭痛

頭痛は、日本人の多くが日常的に経験する非常に身近な症状のひとつです。多くの場合は一時的で自然に治まることがおおいですが、中には日常生活に大きな支障をきたしたり、命に関わる重大な病気が隠れていることもあります。また、慢性的に頭痛に悩まされたり、薬を過剰に摂取することで問題を抱えることもあります。
頭痛は大きく分けると「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2種類に分類されます。一次性頭痛は脳や身体に明らかな病気がなくても起こる、いわゆる頭痛そのものが病態の本質である状態です。片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などが代表的な一次性頭痛です。一方、二次性頭痛は脳出血や脳腫瘍、感染症など、背景に病気が存在し、早期の発見と治療が必要となります。「たかが頭痛」と思われがちですが、頭痛は体からの大切なサインです。繰り返す頭痛や、今までにない強い頭痛、ほかの症状を伴う頭痛は、早めにご相談いただくことをおすすめします。また、長期間頭痛に悩まされており、お薬の飲む頻度が多い方も、あきらめずに頭痛を減らしていく治療をおこなうことにより、日常生活の質が向上することがありますのでご相談ください。
片頭痛は脳の血管が急に拡張することによって頭の片側がズキッズキッと痛くなると考えられていますが、実際には40%に両側性の頭痛を生じます。またズキッズキッと拍動性の頭痛を伴う人は約60%位で約40%の方は拍動性ではない頭痛を自覚されます。また、片頭痛の患者様の約50-70%に緊張型頭痛を合併していると言われています。男女比は1:3.6で圧倒的に女性(20〜40代)に多い疾患で、日本人の有病率は約8-15%と報告されています。
片頭痛が発生する機序はまだ完全に解明されていませんが、ストレスやストレスからの解放、疲労、天候の変化、睡眠の変化、体内ホルモンの変動など心身のリズムが崩れたときに起きやすくなります。この動きに重要な役割を果たしているのがセロトニンという物質です。このセロトニン濃度が低下して血管拡張をきたし拍動性頭痛をひき起こすとも言われています(血管説)。また、光や音、においなどの刺激によって三叉神経が刺激され、そこから炎症を引き起こす物質(CGRP:血管を拡張させる性質を持つタンパク質)などが放出されることによって血管のまわりに炎症が起こり、その刺激によって血管が拡張し痛みが起こるという考え方もあります。(三叉神経血管説)
この中のいくつかの特徴に当てはまれば片頭痛の可能性があります。頭痛が軽い場合には通常の鎮痛剤でもある程度抑えられますが。痛みが改善しない場合には片頭痛用の急性期治療薬であるトリプタン製剤等を使用します。発作の頻度が多い場合には発作自体を減らす予防薬(カルシウム拮抗薬、抗てんかん薬、β遮断薬、抗うつ薬など)を使います。また漢方薬やハーブなどが有効なこともあります。さらに鍼灸や認知行動療法などの非薬物治療の有効性も認められており、これらを組み合わせることにより発作の回数を減らしていきます。また近年では前述したCGRPが関与して頭痛をひこ起こすと言われており、その仕組みを利用して開発された抗CGRP抗体薬を皮下注射することでCGRPの放出を抑え、片頭痛の発生回数を大幅に抑える効果が認められ、2021年からは健康保険適応の治療が行えるようになりました。
緊張型頭痛は頭痛の中で最も頻度が高く、肩や首のこりからくる頭痛と呼ばれているものです。肩こりがあると後頭部が張って重たい感じ、こめかみが締め付けられるような感じ、頭に金属の輪をはめられたような感じなどの頭痛が多くの場合長時間続きます。肩や首の筋肉の緊張が高まることで痛みが生じます。精神的、肉体的ストレスや疲労、運動不足、姿勢のゆがみ、デスクワークなどの長時間の同じ姿勢などが誘因となります。ストレスの解消を心掛け、入浴、運動、ストレッチ、マッサージなどで筋肉の緊張を緩和させれば頭痛に効果的です。
群発頭痛は三叉神経・自律神経性頭痛(TACS)という疾患の一つに分類されています。
群発頭痛は目の奥を中心とした激しい頭痛が片側の目の周りからこめかみに出現し、15分〜3時間程度持続します。同時に頭痛がある側の目が充血したり、涙が出たり、鼻がつまったり、鼻水が出たりします。痛さのためじっとしていられないのが特徴です。一定期間に集中して発作が起こり、この期間は通常数週間から数ヶ月続きます。群発期の間はほぼ毎日、決まった時間帯に頭痛発作が繰り返されるのが特徴です。発作は2日に1回から1日に8回程度まで起こることがあります。患者数は片頭痛と比較すると少ないのですが、20〜40代の男性に多く見られる傾向があり、アルコールやニトログリセリンなどにより誘発されます。通常の鎮痛剤は効果が低く、頭痛発作時にはトリプタン製剤の注射や内服、高濃度酸素吸入を行うことで頭痛は改善します。
頭痛持ちであった人が頭痛薬を使い使い過ぎてしまい、その頭痛薬をさらに服用し続けることにより、逆に頭痛が起きてしまう状態です。かつては薬物乱用頭痛と呼ばれていましたが、違法薬剤の乱用と区別するために名称が変更されました。この頭痛は月に15日以上あり、3ヶ月を超えて定期的に鎮痛薬(1ヶ月に10日以上もしくは15日以上)を服用している状態で診断されます。
頭痛が慢性化しており、薬剤に対する精神的な依存もあるため治療は難渋することが多いですが、原因となっている薬剤を中止し、適切な予防薬の投与を行うことにより約70%の患者様で症状が改善すると報告されています。また抗CGRP抗体薬の有効性も報告されています。
二次性頭痛は他の疾患が原因で起こる頭痛であり、命に関わることもあるため原因となる疾患を迅速に発見し治療することが重要です。見逃すと危険性が高い病気には、くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、脳動脈解離などがあります。今までに感じたことのない激しい頭痛が突然生じたり、頭痛が長時間続き徐々に強くなったり、いつもと違う頭痛などがありましたらいつでもお気軽にご相談ください。
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