整形外科について

整形外科でよくみられる症状・疾患

• 打撲、捻挫、脱臼、骨折、切り傷、すり傷
• 肩こり、首こり、背中や肩甲骨のこり
• 腰痛、膝痛、手足や背中のしびれ・痛み
• 足の裏の痛み、足の重だるさ、でん部やももの付け根の痛み
• 手足の指や膝・首の変形、曲げ伸ばしの制限
• 歩きづらさ、歩行時のだるさ・しびれ・痛み
• 皮膚の下のできもの
• 朝起きたときの痛み、手が動かしにくい
• 交通事故やスポーツによるけが

患者様一人ひとりのお悩みに親身に寄り添い、健やかでいきいきとした毎日を取り戻すサポートをいたします。

整形外科の主な病気

骨折、捻挫

骨折とは、骨が折れたりひびが入った状態を指します。転倒やスポーツ外傷、交通事故などが原因で発生し、強い痛みや腫れ、内出血、骨の変形や異常な動きが特徴です。治療にはギプスによる固定や、骨のずれが大きい場合は金属プレートやスクリューでの手術療法があり、治療後は関節の動きを取り戻すリハビリが重要です。
一方、捻挫は関節に強い力が加わって靭帯や周囲の組織が損傷した状態です。主にスポーツ中の急な動きや段差での転倒などで起こりやすく、痛みや腫れ、内出血、関節の違和感や不安定感が現れます。軽視して放置すると靭帯がきちんと修復されず再発しやすくなるため注意が必要です。初期治療はRICE処置（安静・冷却・圧迫・挙上）が基本で、サポーターやテーピングで固定し、リハビリによる可動域改善や筋力強化、バランス訓練を行い再発防止を図ります。

腱鞘炎（けんしょうえん）

手や指の「使いすぎ」によって腱と腱鞘に炎症が起こる病気です。代表的なものに「ばね指」「ドケルバン病」があり、指や手首の痛み・腫れ・動かしづらさが生じます。妊娠・出産期、更年期の女性、糖尿病患者にも多いとされます。治療は安静や固定、消炎鎮痛薬、ステロイド注射、重症例では手術療法が選択されます。早期のセルフケアと再発予防が重要です。

関節リウマチ

免疫異常により複数の関節（左右対称）、特に手や足の指が腫れて痛み、朝のこわばり（朝方に動きにくい）が特徴です。進行すると膝や股関節にも波及し、水が溜まったり全身症状（発熱、だるさ、貧血など）もみられることがあります。治療は抗リウマチ薬、痛み止め、ステロイド、生物学的製剤、リハビリ療法による機能維持など、早期治療が重視されます。

五十肩（肩関節周囲炎）

加齢に伴って肩関節周囲組織（骨・軟骨・靭帯・腱）に炎症が起こることで、肩の痛み・可動域の制限をきたします。急性期は安静と消炎鎮痛薬・注射が有効で、慢性期は温熱療法や運動療法で癒着・拘縮予防と筋力強化を図ります。経過によっては関節が硬くなることもあり、適切な時期のリハビリが重要です。

腰痛・ぎっくり腰

腰痛は椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症など構造的な疾患や、骨折・脱臼、感染、腫瘍、ストレスなど多様な原因があります。突然の強い痛み（ぎっくり腰）は筋肉・靭帯・軟骨の損傷によるもので、安静・薬物療法の後、運動療法や生活指導を合わせることで再発・慢性化予防が図られます。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板の突出で神経が圧迫され、腰や臀部の痛み、下肢のしびれ・脱力を伴います。重いものを持つ、腰を曲げる等で悪化します。保存療法（安静・痛み止め・神経ブロック・コルセット）を基本に、痛みが改善すれば牽引や運動療法を行います。難治例には内視鏡手術など低侵襲治療も選択されます。

変形性関節症（膝・股）

主に加齢や使いすぎ、遺伝素因、外傷が原因で関節軟骨がすり減り、痛みや腫れ、水がたまる、動かしづらいといった症状が現れます。軽症なら薬や膝へのヒアルロン酸注射、物理療法、運動療法が中心となり、重症例では内視鏡手術、骨切り術、人工関節置換術などの外科治療も行われます。

腰部脊柱管狭窄症

脊柱管が加齢や椎間板・骨の変形で狭くなり、神経が圧迫される病気です。特徴的な間欠性跛行（長距離歩行不可、休息で改善）、立位や歩行時の下肢のしびれ・痛み、前かがみや椅子に座ると軽減するのが特徴です。リハビリや薬物、神経ブロック、場合により低侵襲手術が選択されます。

足底腱膜炎

足底腱膜炎は、足の裏にある足底腱膜の炎症によって起こる痛みです。特に朝の最初の一歩や長時間座った後にかかとや足の裏が痛むことが多く、長時間の立ち仕事やスポーツによる繰り返しの負荷が原因です。適切な休息とストレッチ、足に合った靴の使用が予防や改善に役立ちます。症状が続く場合は、早めにご相談ください。

骨粗鬆症

骨密度・骨質の低下による骨折リスク増加、特に高齢女性に多い。治療は骨密度低下の進行を抑え骨折を防ぐこと。薬物療法・運動・食事療法が重要です。骨密度測定を定期的に行い予防します。

交通事故による外傷

むち打ち症など事故直後に症状が不明でも数日後に痛みが出る場合があります。慢性化を防ぐためにも早めの検査・受診が重要です。

このように、整形外科には日常的なけがや痛みから加齢による疾患、慢性疾患まで多岐にわたる症状・疾患が含まれ、リハビリテーションや早期の治療、適切な生活管理が回復・再発予防につながります。