未破裂脳動脈瘤とは?―見つかったときに知っておきたいこと|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

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未破裂脳動脈瘤とは?―見つかったときに知っておきたいこと

未破裂脳動脈瘤とは?―見つかったときに知っておきたいこと|立川・武蔵村山の頭痛診療・内科|ほしの脳神経・整形外科・在宅クリニック立川

2026年4月21日


脳ドックや頭痛の検査などで「未破裂脳動脈瘤があります」と言われ、不安に感じる方は少なくありません。脳動脈瘤とは、脳の血管の一部がこぶ状に膨らんだ状態を指し、これが破れるとくも膜下出血という重篤な病気を引き起こします。しかし、「未破裂」とはまだ破れていない状態であり、すぐに危険というわけではありません。今回は未破裂脳動脈瘤の有病率やリスク、治療についてわかりやすく解説します。

未破裂脳動脈瘤の有病率
未破裂脳動脈瘤は決して珍しいものではありません。日本では成人の約3〜5%に存在するとされており、100人に3〜5人が持っている計算になります。特に女性、高血圧のある方、喫煙習慣のある方ではやや多い傾向があります。
近年はMRIやMRAなどの画像検査が普及したことで、無症状のうちに偶然見つかるケースが増えています。つまり「見つかる人が増えた」のであって、必ずしも急に増えた病気というわけではありません。

破裂のリスクはどのくらいか

未破裂脳動脈瘤が見つかった場合に最も重要なのは、「将来破裂する可能性がどれくらいあるか」を評価することです。
一般的に、年間の破裂率は0.5〜1%程度とされています。ただし、このリスクはすべての人に当てはまるわけではなく、以下のような因子によって大きく変わります。
動脈瘤の大きさ(大きいほどリスクが高い)
できている場所(後交通動脈や脳底動脈はリスク高)
形状(いびつな形、不整な壁)
高血圧
喫煙
家族歴(くも膜下出血の家族がいる)
特に5mm以上になると注意が必要で、7mm以上では治療を検討することが多くなります。

治療するべきか、経過観察か
未破裂脳動脈瘤が見つかった際の対応は大きく分けて2つです。
1.経過観察
小さく、形状が安定している場合はすぐに治療を行わず、定期的にMRI/MRAで大きさや形の変化を確認します。この場合でも、
血圧管理
禁煙
過度な飲酒を控える
といった生活習慣の改善が非常に重要です。
2.予防的治療
破裂リスクが高いと判断された場合には、破裂する前に治療を行います。主な方法は次の2つです。

主な治療法

開頭クリッピング術
頭蓋骨を開けて動脈瘤の根元をクリップで挟み、血流が入らないようにする方法です。確実性が高く、再発が少ないのが特徴です。一方で手術侵襲は比較的大きく、入院期間もやや長くなります。
コイル塞栓術
カテーテルを使って血管の中から動脈瘤に細いコイルを詰め、内部を血栓化させる方法です。体への負担が少なく高齢者にも適応しやすい治療ですが、再発の可能性があり定期的なフォローが必要です。
近年はステント併用やフローダイバーターといった新しい治療技術も登場し、治療の選択肢は広がっています。

治療のリスクについて
予防的治療は「破裂を防ぐ」ことが目的ですが、治療そのものにもリスクがあります。手術やカテーテル治療による合併症(脳梗塞、出血など)は数%程度とされており、「治療するリスク」と「自然に経過した場合の破裂リスク」を比較して慎重に判断する必要があります。
そのため、すべての未破裂脳動脈瘤が治療対象になるわけではなく、個々の患者さんの年齢、全身状態、生活背景などを総合的に考慮して方針を決定します。

まとめ

未破裂脳動脈瘤は比較的よく見つかる疾患ですが、見つかったからといって必ずしもすぐに治療が必要というわけではありません。重要なのは「その動脈瘤が将来どの程度危険か」を正しく評価し、適切な方針を選択することです。
不安を感じた場合には、専門医とよく相談し、ご自身にとって最も納得のいく選択をすることが大切です。当院でもMRIによる評価や治療方針のご相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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